ハルキの勉学のための建築探訪も兼ね、会津東山温泉の向瀧に宿泊。朝の4:30に起床し6時に小田原を出発、千葉のハルキの下宿に立ち寄りハルキをピックアップ。ハルキはこの日のために2週間誰とも会っていない自主隔離をしてきた。
途中渋滞で千葉の下宿には8時に到着、ハルキの荷物を積み込み出発、会津に向かう。ここからはハルキが運転してくれるので楽々。会津には12時頃到着、ラーメンが食べたいとのことで市内を少し走り回る。その後漆器の店に立ち寄って宿に。宿には14:30頃着いたがチェックインできた。たぶんほぼ一番乗り。
広大な歴史的和風旅館、中庭を囲むように木造の建屋が続く。渡り廊下、床のたたき、階段の作り、現代では考えられない作りだ。
専門家?のハルキも関心している。池の上に張り出した廊下、7.5間もある通し柱、竜宮城のように折り重なった建物、他にもいろいろと専門的なことを言っていたが、しきりにすごいと感心していた。
部屋は旅館の一番奥の菊の間。昭和に増築された建物で見晴らしと意匠が素晴らしい。ここを指定して泊まる客も多いそうだ。我々は3人だからなのか、たまたま空いていたのか、幸運にもこの部屋を予約することができた。宿の中では一番の高台で、中庭にもすぐに出られる。茶菓子で一服した後、早速温泉へ。
メインの「きつねの湯」は明治に建てられた本館の下にある。とてもレトロなつくりで大変興味深い。浴場の天井も面白い、古い時代からのスタイルをそのまま残している。
湯は無色透明、少々石灰分の多そうなクリーンな湯がなみなみと注がれる。温泉の香りも良く、温泉に来た感がたまらない。ただ湯温は高めで長湯はできない。
次に家族風呂、ここは家族と言いながら一人で入る程度の浴槽、ぬるめの湯が投入されている。
右が大浴場の「さるの湯」。ここの湯は投入量は少し少なめだが、湯温が良く、ゆっくり入っていられる。自分的にはこの風呂が一番気に入り、何度も通った。夕食は部屋出し。いやーしかし、この階段だらけの建物内を運ぶのは相当大変だろうと思う。
若い中居さんだったが、もしかしたらハルキと同い年位かもしれない。てきぱきとさばき、和ませトークもあり、しかし対応はしっかり基本を押さえている。ハルキ曰く、言葉使いが良くトレーニングされている、10の発音も違うと・・・
その後何度か湯に通いリラックス。部屋には二匹ほど冬支度のカメカメが飛んでいたが、気にせず就寝。翌朝はよく晴れた。部屋から庭に出ると気持ちが良い。庭から各部屋を眺められるが、逆に部屋から庭に出ている人をにらまれる感じ。
気にせず写真をパシャパシャ。朝食も満足な内容、体が冷えれば浴場へ、実に幸せな時間だ。
HPは賑やかで、情報量も多く、重厚な老舗の雰囲気ではないので、少し心配だったが、実際泊まってみると、サービスは行き届いていて、昔ながらのおもてなしを丁寧に誠実に提供し続けている印象。そのための従業員教育をしっかりしている様子。業者を入れず従業員の手で大事にメンテナンスしているとのこと、畳も手拭き。こういった経営者・従業員に愛されている旅館はとても好感が持てるし、宿泊していても気持ちが良い。建物も、温泉も、もてなしも、食事も、素晴らしく、ぜひリピートしたい宿だった。
最後に入口から部屋までの長い道のりをビデオ撮影してみた。この宿の良い雰囲気がわかるのではないかと思う。