鳥小屋の日除けもかねて、屋根にソーラーパネルを張る。これまで300Wのパネルを使っていたが、バッテリーのEB100が4年ほど経ち、日々の過放電で能力が落ちていた。システムの更改と能力の増強を考えていたが、EB100は延命させ、新たにもう一系統作ることにした。
ソーラーオフという会社でパネルが非常に安く手に入る。300W のパネルが1.6万円。屋根の大きさに合わせて、3枚導入して900Wに。重量があり、屋根に乗せるのが大変だった。ハルキがいる時でないとできない作業。屋根への固定は簡易に金具を工作して屋根の垂木に固定。波板の上からの固定なので少々心もとないが、風で飛ばなければ良しとする。あとは屋根に密着するので真夏の排熱が心配だが、屋根は波板1枚なので問題なしとした。
パネルは900W、バッテリーは100Ahのディープサイクルバッテリーを4台(400Ah)とした。このソーラーシステムの設計が意外に難しい。満充電までの時間を想定するには平均日照時間を想定、また曇りが連続するとずっと充電が不十分な状況なので、バッテリー切れしない負荷の想定が必要。曇りや雨でどれくらい発電してくれるのかは実際使ってみないとわからない。
<新48Vシステムの想定設計>
■負荷
玄米保冷庫:月700円 26000Wh(月)= 36Wh
ワインクーラー:月400円 15000Wh(月)= 21Wh
PC類:平均40Wh(実測)
計:100Wh、2400Wh/日
■発電量
光が斜めになるため発電効率を5割
快晴時の発電時間を8時間、曇り雨の発電時間と5時間と想定
パネルのスペック上の発電量:32V9A×3、雨・曇り時の発電量:実測100V1A(3枚計)
快晴時発電量:32*9*3*8h*0.5=3400Wh/日
雨・曇り時の発電量:100*1*5時間=500Wh/日
■バッテリー容量
12V*105AH*4*0.8(完全放電まで使わないため)=4000Wh/日
■満充電までにかかる時間
快晴時:1.3日
平均 :1.8日
■満充電後のバッテリー保持時間
雨・曇りが続く場合の保持期間:約2日
給電(2日:5000Wh)
バッテリー容量(満充電):4000Wh/日
雨曇り時の発電量:500Wh/日
負荷:2400Wh/日
負荷(2日:4800Wh)
負荷側:2400*2
■全放電後快晴時のバッテリー充電時間
発電量:3400Wh/日
負荷 :2400Wh/日
差分 :1000Wh/日
バッテリー容量4000Whのため快晴で4日間の充電期間必要
曇りが2日続くとバッテリーを使い切る、晴れが4日続くと満充電という負荷設計で、安全はみているものの少々負荷がオーバーな設計になった。まあ様子を見つつ、必要に応じて負荷を減らすことにする。しかし、物量に対しては意外にバッテリーが持たない。すぐに満タンにしたいが日射時間が支配的。
バッテリーはEB100にしたかったが値が張るので、AC DelcoのM31MFを4台にする。価格的には半分。バッテリー液の補充ができないので寿命的にどの程度のものなのか不明だが、完全放電させないように安全に使ってみることにする。
ソーラーコントローラーは曇りでも発電できるMPPT方式のもので実績のあるEP Solarの60Aタイプが安かったので導入。少々オーバースペックだが将来の増設にも耐えうるものとして良いものを導入。インバーターは電菱の1500Wタイプの正弦波インバーターを導入。このインバーターが値が張る。負荷は100Wh程度なのでもっと小容量の安価なものしたかったが、保冷庫のコンプレッサーの突入電流に耐えられないと想定。これだけ容量があれば掃除機やレンジも使える。
コントローラーもインバーターも設置スペースがないので屋根の垂木に張り付ける。かなりバラックな感じだがブレーカーでの安全対策はしっかりしておく。燃えればあっという間に鳥小屋全焼、母屋に延焼するのも間違えない。
実際保冷庫を接続して稼働させているが、梅雨時で1週間に1,2日しか日照がないため、保冷庫だけの稼働で精一杯の状況。夏は安定運用、冬は保冷庫を停止するので、まあバッテリーが元気な内は大丈夫だろう。