
小樽から青森まで久々のブルートレインに乗車する。西日本方面のブルートレインは全滅。東日本方面で細々と生き残っているものの一つ。
また定期急行として走っているのは、この「はまなす」が最後。新幹線の北海道延伸とともに消える運命だろう。DD51ディーゼル機関車が索引。車両は老朽化が進み剥げた塗装の補修だらけ。錆びも目立つ。新造の予定も無く、使い捨ての運命の客車たち。
指定席は普段左のような元グリーン車の座席が使用されているが、増結車両の指定席は左の、簡易リクライニングシート車だった。これは雲泥の差。早めに指定券を取らないと多客時はこうなってしまうのだろう。
今回は座席指定で乗車できるカーペットカーを取りたかった。乗車30日前の発売日当日朝一番に窓口に頼んでおいたものの売り切れ。1席も取れなかった。どうもJRのシステム上、この座席は探りにくく、馴れない駅員だと遅れてしまうとの噂。
パパはB寝台、ハルキは貧乏なので座席にしようと言っていたが、B寝台に乗りたそうなのでパパが支援。料金はB寝台で6300円。温泉の湯治部屋に泊まることを考えると、少々高いが、疲労回復にはこれしかない。
車内はレトロな雰囲気。これぞ夜行列車の風情。寝台は満席で慣れた人は上段を取っているようだ。発車前早々に検札を済ませ上段に滑り込み、カーテンを閉めて寝ている。パパとハルキは2人で下段を取ったが、あまり飲み食いしたり、おしゃべりする雰囲気でもなくおとなしする。
寝台のクッションは良い。アメニティはシーツ、掛け布団、枕に浴衣。浴衣がJRマークでいい味出している。パパは早速浴衣に着替えた。車内を浴衣でうろうろしている風情も、寝台列車といった感じで面白い。
そうのこうのしているうちに発車。滑り出しは滑らか。昔の客車列車は連結器が良くなく、発車と同時に前方の列車からドン・ドンドンと連結器ののびる音がして、自分の車両の順番が来ると、ガクンと動くのが面白かった。これは運転手の腕にも左右され、今日の運転手は心得ているようだ。まあそれにしても、停車時はガックンガックン大きく揺られる。ヨーロッパの客車みたいに車両間のダンパーが付いていればこのようなこともないのだが、日本の車両でダンパーがついているのは最近の新幹線くらいだ。
発車後しばらくして幻灯される。寝台車は睡眠のため車内アナウンスもしないとの事。パパは列車のゆれが心地良く、すぐに寝られそう。ハルキは寝台初体験のためか興奮気味で、「せっかく寝台取ったので、寝るのがもったいない」と、、、外を眺めている。君、それでは高い寝台取った意味が無いではないか・・・ 。


レトロ感満載の寝台列車、久しぶりに印象深い移動となった。