わたしたちは、たくさんの生物に囲まれて生きている。

しかし建築を見ていると、しばしば疑問に思うことがある。

よく、「風景を作る」という言葉を聞く。しかしそれは、まるで自然界で人間が中心に立ち、なにもかもを作り出すかのような言い方である。

人間の作るものは、必ずしも動物や植物に良いわけではなく、たいていは悪影響を及ぼす。

人間は過度に土地に手を加えず、自然と対話しながら暮らしていく、という理想がなるべく成り立つような、そういう建築を設計したい。